一周回って三周目で、気がついてない、分かってくれない、。ああ、もう、。。そんな気持ちに名前なんかなくて、例えるならば三色歯磨き粉の最後の方で、ありがとうと、今までごめんね、素直に嬉しい。もう、それしかなくて、最初はそんな単純な感情だったはずなのに、気がつけばぐちゃぐちゃ。
混ざった灰色の自分も最初はきれいな三色だったはずなのに。
どうせなら、最初から最後まで上手に使い切りたかったけれど、絞り方が悪かったのか、それとも、力加減が良くなかったのか、、、
(、、、、、いったいどうやったら、最後まできれいに使い切れるのか。どこでどう間違えたんだろう。)
「、、、ってかこれ、、きれいに使い切れる人、、、いる??????」
そんなおかしなことを真剣に考えてみる。(自由研究の「自由」の幅はいったいどこまで許されるのだろうか。)
思わず手の中に持っているそれに目を向ける。
ぐっと見つめてみるけれど
もちろん返事なんかない。
もちろん、返事なんてないことをきれいなほどまでに理解していながらあえて私は聞いているのだが。
「、、、やばい。すっかり忘れてた。」
代わりに私がつぶやいてみることにした。
勘違いと偶然との出会いとその助手席に乗った自分、。
目的地なんて教えてもらってない。ドライブ好きだから、別にいいけれど。文句は言わないよ、ちゃんとおとなしく座ってるよ。ごめん、嘘ついた。やっぱり、おとなしくしている約束はできそうにないわ。ごめん。人の話なんかきっと聞いちゃいないだろうけど、一応謝ってみる。誰のためでもない謝罪。
どうやら昨日と今日は最後尾で待ち合わせしていたらしく、
灰色一色淡だった私を染める。ここはもう、朝なのか夜なのか、それすらも分からない。でも、不思議と心地よく、この中でずっと眠っていたい気さえする。それはそれで、少し怖いのだけど。。
半径一メートルの余白はあまりにも透明で、それでいて複雑で、実はバリアなんじゃないかと思う。
「こっちに来ないで。」
そう、言ってるのは自分の方で、実は私じゃなかった。
思ってもみなかった返事に思わず無言でうなずいた。
さかさまになったまま、顔を上げてみるけれど、だれも見えない。わたし一人。
甘ったるいチーズの匂いは複雑で、私をキレイに勘違いさせてくれる。偶然がここにあるのなら、私は「わざと」つかみにはいかないかもしれない。偶然との出会いほどつまらないものはない。だからと言って必然という言葉も好きではない私は、いったい何を頼りにしたらいいのか。ゴールかと思った三丁目のとなりの隣の隣の畑は、昨日のことのように、私たちを怒らせる。
「なんで教えてくれなかったの??」
そんな声が聞こえてきそう。
でも。ぜったい、ぜったい、教えない。教えてたまるものか。こんなに面白いものを。わたししか知らない。わたししか見れない世界がこんなにも素敵で世紀末で、バーベキューにしたいほど恐ろしく、卑猥で魅力的で、それでいて悲しく、「ああ、。」思わず、目をつぶりたくなる。
いったい誰が言ったのか分からない。どうやってここに来たのか分からない。
でも、私がここにいることに、なんら違和感などない。それこそ、私が「いないこと」の方が違和感でしかないような。あまりにもはっきりとした輪郭を帯びて、、。人ではない、何か。が、そこに確かにあるのだ、。
思わず手を伸ばしてつかみたくなるけれど、じっと見るのが精一杯。もう、無理、。早く、どこかえやってしまってくれ、見たくない。わたしのところに来ないで。さっきまでのつかみかけた手を一気に引きよせて、早くこの場から立ちさってしまいたい。もはや、消えてしまいたい。。空気よりももっともっと、もっと、もっと細かなものになって、色なんか、付けなくていいから、。このままでいいから、とにかく、はやく、。消して。
そうやって、あの子は消えた。。
なんでかは分からない。私のせいか、、、私のせいか???
気になって眠れないほど。
確かめたくてしょうがなくて、でも確かめる方法など知らないから、見よう見まねであとは想像力。
フィルムか何かが勢いよく流れた川の中に泳いでいる何かを見つけて、
信じれられないほど勢いよく、足を踏み込んだ時にもう。見えない何かが消えていくのが見えるのだ。
確かに、そこにある。
確信。
さすがのわたしもあまりの速さに驚く。流れていくものたちの多さに。そして、取り残されている人たちを見つけて、怖くなる。
そこに島などないのに。もう、、水浸しになっているあなたの周りに見えている台所はもはや台所じゃなくてただの板か何か。張りぼての段ボール。
丈夫に見えるだけで裏側をのぞいたら、
「、、、、。」
みなきゃよかった。
たいてい、そんなもん。
本当は教えてあげるべきなのだろうか。それとも、黙っといたほうがいいのだろうか。
多分教えてあげた方がいいのだろうけれど、私は伝え方、がどうやらとんでもなくへたくそらしい。
「、、、、、あのね聞いt」
「そんなこと、大人はいわない。」
、、、、。そんなこと、大人はいわないらしい。初めて知った。知らなかった。へーそうなの、ふーん。なるほど、勉強になった。
もちろん、ちゃんとメモはしておくよ?
でも、私は多分言ってしまうと思う。
「大人はそんなこと言わない」
いいよ。わたし別にあなたみたいな大人になりたいわけじゃないから。
すっとクールで少し、子どもみたいな彼女は、言ってのけた。
なんで、そんなことが言えるのだろう。
わたしには言えそうにない。怖さとは 違う。分からないのだ。あなたの心の中が。
わたしの発した言葉はいったい、あなたにとって、どんな意味を持つのか、わたしが発した言葉に対する、あなたの返答は、そもそも本当なのだろうか。一体何を根拠に、わたしはあなたの言葉を信じているのだろうか。。。。
全部、嘘かもしれないのに。
すべて勘違いで、過剰なまでの自意識が私を苦しめる。
誰かが放った舌打ちは、反射して反射して、そのまま誰かのもとに返っていってくれればいいものの、なんで、こっちに来るの。
理解してほしい。そんなことを思うわたしが、他人を理解したことなどあっただろうか。
何も言ってほしくない私は一体何を望んでいるのだろう。信じてよ。見ててよ。そして、たとえ、間違っていても、褒めて。
「そうじゃない」
あなたにとってはそうかもしれないけれど、私にとっては何度考えてもこうしかならない。あなたと私の頭の中の思考回路のいったいどことどこの配線が違うのだろうか。
青が赤に見えるあなたと青が青にしか見えないわたしの世界はいったい。どうなっているの????
心臓が痛くなる時、痛いのは本当に心臓なんだろうか。
「あ、多分、こんなこと言うだろうな。」
ふとそんなことを思って、わざと言葉を重ねてみる、
「「そう思ってた。」」
きれいに重なった時、思わず私はあまりの恐ろしさに震える。
やばい。
こんなことは誰にも言えない。
あなたの視線と、言葉のトーンと表情をそっくりそのまままねをして、果たして私の中にあなたは出来上がるのだろうか。
出来上がった、私はやっぱり私のままなのだろうか。
いったい私を作り上げるものは何なのか、あなた。と私。を明確に違うもの。として裏付ける根拠とやらはいったい何なのか。
頭と心を一致させたいわたしのこの考えは間違っているのだろうか。
思ってもないこと、を、口にするたびに、私が泣き出す。
ごめんなさい。
本当は笑いたくないのに笑って、もっと楽しいことを知っているのに、内緒にしないといけなくて、本当は死ぬほど泣きたいのに、わたしが泣くと相手が死ぬらしい。
なんでよ。
わたしのせいにしないでよ。
「都合のいい言い訳」の理由に私を使わないでよ。
そこにたまたま、私がいただけじゃない。
たまたまあなたの都合のいい言い訳。の対象が目の前に現れただけであって、私にあなたの存在価値みたいなものを見い出さないでほしい。
「あなたのため?」
「(自分のためでしょ?)」
私にあなたの訳の分からない人生を押し付けないでいただきたい。
離れたいけれど、離れられない。
他人に私の存在価値を求めてしまう自分を見つけて、自分の両足に思わず目を向ける。一体何でできてるんだこれは。段ボールかなんかか。
「信じてたよ。」
わたしはあなたのこと信じてませんでした。
「ありがとうございます。」
この言葉も、あなたにとっては、ちゃんと感謝に聞こえているのでしょうか。
それは、それで、嬉しいんだか、嬉しくないんだか、、もう、いっそのことそのままでいてほしい。めんどくさいから。
そこで絡まっとけ。
あれ、、?もしかして気づいてないのは私のほうか?答え合わせとかできなくない?これ。
重ねないでよ。私のこの気持ちををあなたの手柄にしないでよ。
信用しきれない、。信じられないだけでなぜこんなにも喜べないのか。
「大丈夫だよ」
余りにも優しくて、文字に声が乗っているような文章を目にしたとき、私は思わず声を上げて泣いた。
その人の頭の中がのぞきたくて、見よう見まねでまねして、言葉をなぞって、言葉の上にのった感情に目を向けて、ああ、もしかしたらそんなことを考えているのかもしれない。
本当に分かりづらい。
本当に、わかりづらくて困る。
いや、そんなこと言われましても、、、、。
困ってるのは私の方だ。
本当に、どうにかしていただきたい。
いや、是非ともこのままで。
わがまま。
飽きっぽい。
まさに私のための言葉なんじゃないだろうか、これは。
わたしよりわがままな人を見つけては思わず取り返しに行きたくなってしまう衝動に駆られる。
飽きっぽい人を見つけては、お願いだから飽きないで。と願ってる自分、、、よくもまぁ飽きないこと。
自分を自分から切り取って、切り離して、私の目の前に一度でいいから私を他人として見てみたい。
もしそんなことがほんの一秒でも現実化するなら、私はあまりの醜さに絶望するだろう、、。
他人は正直どうでもよくて、
嘘だ、どうでも良くはない。どうでも良くないほど、どうでもよいのだ、私にとっては。
あなたが何と言おうが、文句を言おうが、わたしを攻撃しようと罠を仕掛けたところで、いいでしょう。上手にかかってあげるよ。
あなたがそれで喜ぶなら。
遊んでるのは私の方ですごめんなさい。
しょうもない。
どうしよう、こんなところまで来てしまった私は今、とんでもない勘違いをしているのかもしれない。
1人で立っているような気になって、、、つかんでいたはずの手をパッと離された瞬間、私は一直線にどこにもぶつかることなく、ネットに触れずに音もなく落ちていくボールの様に、真っ逆さまに地面にたたきつけられるのではないか。
無音。
だれも気がつかない。
いったい何がなくなったのかわからない。一体このねじはどこの部品だったのだろう。「別になくても困らないから、」そういって私があのとき捨てたねじ。
今になって、必要だったことに気がつく。
「あっ。」ーーーーーー。
もう、遅い、。
あー、なんてわがまま。
ほどほどの距離感。
「ほどほど」が一番難しいのに。
適量。。。。ねぇ。。。
適量より、小さじ1にしてほしい。
あなたにとっての適量と、私にとっての適量って、違ってもいいんでしょうか。
「別にかまいません。」
わたしは知ってる。
こんなこという奴ほど、あとで小さじ1っていったじゃん!!!!とかなんとか怒ってくるのだ。
まったく。ふざけるのもいい加減にしてほしい。
いったい何度騙されたことか。
適量が分からない人が多いことをあなたは知らなさすぎる。
ああ、だめだ。とんでもない。
どうしよう。どうしたものか。
違う、そういうことじゃない。そういうことが言いたいんじゃない。
この気持ちを文字にしたい。
わたしの頭の中と、この記事読んでるあなたの感情をぴったり、寸分くるわず、
折り紙の三角の端と端みたいに。
呼吸がそろったショーケースみたいに。
一度気になってしまったテーブルの角は触らないと気が済まないあのときの私の様に。
カチッ
思わず音が聞こえてきそうなほど、的確に、正確な「あいまいさ。」を見つけた時の喜びと言ったら
あまりにもきれいすぎて
、、、、「きれい。」
そんな声さえ出なかった。
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